一筋縄では逝かせない★
「ではー!とりあえず、川に行ってみます?その方が手っ取り早いですし。」
「そうだな!それで、いいよな?」
犬とキジは念を押すようにみんなに尋ねます。
「別に俺はどーでも。」
「あたしもどーでも。」
「え…えぇ。」
「何か飲めるならいいです!」
まずは第一関門通過です。
「ここらへんに川、ありますかねー…。」
キジは少し考え込むように俯きました。
「まずさー…歩かねえ?」
兄は気だるそうに長い足を放り出します。
「そうですね!」
「そうね…。」
と、桃子まで答えたところで突然犬が思いだしたように声を掛けました。
「おれらが…出会った場所…。…あそこ…たしか、川だったよな?」
そんな犬の問いかけに、知らないはずの男がしきりに目を泳がせていました。