一筋縄では逝かせない★
その頃おばあさんはまだ一人で語っていました。
「そもそもキジという……が……からには…………あ!?」
やっと気づいたようです。
「あ…んのクソ小娘とアホキジ……!!」
おばあさんは声を張り上げて叫びますが、その声は虚しく辺りに響いて消えました。
「…ふんっ!いいわ別に!…逆に余計なのがいなくなって清々したわよ!!………それにしても…」
叫びすぎたのかしら…喉が渇いたわ、とおばあさんは一人呟きました。
「どこか…水の飲めるところは…」
きょろきょろと視線を巡らせますが、目に映るのは見渡すかぎり深い深い森。
「はぁ…」
おばあさんはため息を一つつくと、ゆっくりと歩きだしました。