一筋縄では逝かせない★
「あー!もう!ここどこよ?!」
進んでも進んでも同じような森が続きます。
「ほんとはキジに乗っかって、ひとっ飛び…だったはずなのに…。」
おばあさんは柄にもなく、寂しそうな声をあげました。
でもここはさすがにおばあさん。
「どれもこれも…あの小娘とキジが悪いのよー!!!」
おばあさんの怒鳴り声は、誰にも届くことなく空に消えていきました。
「おじいさんもどこよ?かわいい女の子が道に迷ってるのに…助けにもこないなんて…。」
今度はおじいさんにまであたり始めました。
「まあ、いいわ。早く桃見付けて、みんなをギャフンと言わせてやるわ!」
おばあさんは1人で宙に向かって手を上げました。
「待ってろー!桃!」
そしておばあさんはまた、お得意の高速金ちゃん走りで走り始めたのです。