一筋縄では逝かせない★



「何で?本当にあの女が好きなの?村が決めた結婚じゃない。あんたがいやって言えばすぐなしになるでしょ?」



「(そしたらお前が来るだろ…。)」



「大丈夫よっ!あたしはあんたがどこへ逝ったって、ついてくんだから。」



「そんなリアルな話じゃねえよ。ってか、それストーカーだろ?」



男の子はケッと顔を歪めながら女の子との距離をとります。



「ま、そんな簡単には逝かせないけど!」



「愛の告白にしては重すぎないか?」



男の子は自分の領域に入られたくない、と女の子に冷たく接します。



「だったら、早く落ちな。」



カモーンと中指をたててちょいちょい、とポーズを決める女の子。



「いつもいつも、よく飽きないよな…。」



「だって好きだもん♪」



そして、ずいっと男の子のそばに寄って、満面の笑みを浮かべました。



「俺がおまえに落ちるわけないだろ?」



「(ふふっ!やっとこの時がやってきたわ!頑張って練習してきたんだもの!絶対成功させなくちゃっ★)」



「…聞いてる?」



その瞬間。



「ミラクルあーいずっ★」



女の子は不思議な掛け声を掛けました。




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