一筋縄では逝かせない★



「あれー!!桃よ!もーも!なんであのばばあが持ってんのよ!」



「(あれは持ってるとか言うよりなんかぶつかられてた感じが…)」



キジは桃子の言葉に少し訂正を入れます。



「ん?なんか言った?くそキジ。」



桃子は余裕の笑みを浮かべました。



「い…いえ。」



キジも同様、焦りながらも微笑みます。



そういっている間にも桃とおばあさんはどんぶらこ、どんぶらこと流れてきます。



「あ!あんたたち!よくもこの私を…!」



「「(生きてる…)」」



おばあさんは水に流されながら自分を置いていったみんなに説教を始めました。



「(説得力ねえ…)」



犬は青汁を飲んだような顔つきになりますが、いつもの毒舌は変わりありません。



「だいたいあんたたちはねえ!ってえ!誰か話しききなさいよ!しかも誰か助けなさいよ!」



そしておばあさんは静かに川の流れにそって流れていきます。




< 235 / 525 >

この作品をシェア

pagetop