一筋縄では逝かせない★
「…付いて来ないで下さい…皆さんの所へ戻って下さい…」
一度は止まった鬼でしたが、無視してまた足早に歩き出しました。
「…?」
足音の止んだ後ろを振り返り鬼はぎょっとしました。
「…どうしたんですか…!?」
そこには立ち止まり俯いている男の姿。
泣いている様です。
「どこか具合でも悪いんですか!?さっき自分があんな事言ったから!?」
鬼はオロオロと男の周りをうろつきました。
すると男はガシッと鬼の腕を掴み、
「私も連れて行ってくれたら元気になりそうです…」
と尚も俯きながら言いました。
「本当ですか!?」
鬼からパアァァアアと音が鳴りました。