一筋縄では逝かせない★
「…あいつらって…?」
「あんた…鬼と男のこと、知ってるの?」
犬と桃子は女神にずいっと近づき問いただします。
「知りたいの?」
女神はにんまりと笑い問いました。
「あっちに行ったわ。」
そういって男たちが行った方と真逆を指差しました。
「ほんとに…?」
「女神はウソをつきません。」
そしてまた、にんまりと笑いました。
犬と桃子は顔を見合わせて頷きます。
兄はといえば側であぐらをかいて、気だるそうにしていて、全く興味がなさそうです。
「おにーちゃん!そーゆう自分のことにしか興味もたないくせ直した方がいいわよ?」
「はあー?桃子に言われるとは思わなかった!」
「(自意識過剰兄妹…)」
その様子を犬は呆れながら見ています。
「じゃあ行くなら行こうぜ。」
3人は女神の指差した方とは逆、つまり男たちが向かったほうに歩いていきました。
「(こいつら…)」