一筋縄では逝かせない★



「…あいつらって…?」



「あんた…鬼と男のこと、知ってるの?」



犬と桃子は女神にずいっと近づき問いただします。



「知りたいの?」



女神はにんまりと笑い問いました。



「あっちに行ったわ。」



そういって男たちが行った方と真逆を指差しました。



「ほんとに…?」



「女神はウソをつきません。」



そしてまた、にんまりと笑いました。



犬と桃子は顔を見合わせて頷きます。



兄はといえば側であぐらをかいて、気だるそうにしていて、全く興味がなさそうです。



「おにーちゃん!そーゆう自分のことにしか興味もたないくせ直した方がいいわよ?」



「はあー?桃子に言われるとは思わなかった!」



「(自意識過剰兄妹…)」



その様子を犬は呆れながら見ています。



「じゃあ行くなら行こうぜ。」



3人は女神の指差した方とは逆、つまり男たちが向かったほうに歩いていきました。



「(こいつら…)」



< 279 / 525 >

この作品をシェア

pagetop