一筋縄では逝かせない★
「す、すみませんでしたっ!!」
「…謝る様な事をした自覚があると?」
「ぐ…っ…」
「何故この島にいるんですか?」
「そ、それは…」
明らかにどこかの村人であろう出で立ちの人間は、自分の足元をしきりに見つめました。
「…やはり気になって…」
やっと、ポツリとこう答えました。
「呆れた…村人というものはどこだって、弱者でお人好しだ…」
村人らしい男は顔を上げる様子はありません。
「(使えない…。全てが水の泡だ…)」
男も顔を伏せました。
「(まぁいい)皆さんのいるところへ行きましょうか」
「…ぐっ…へ!?行くんですか?怒ってないんですか?」
男は出しかけた足を戻し、ニコリと微笑みました。