一筋縄では逝かせない★



「ああああの…本当に来るんですか?」



「駄目な理由でも?」



「……こっちです…」



村人は諦めて俯きながら男を案内しました。



道が拓けてきて、進むにつれ聞こえてくる声が大きくなってきました。



「―お、帰ってきた、ぞ…」



一人がそう声を上げた途端、辺りはざわめきました。



「ああああ…」



別の一人が震え上がりながら男を指差しました。



次の瞬間、



「「「すみませんでしたあーー!!!」」」



「!?」



「…」



そんな村人達の行動に男はまったく動じませんでした。



白けた視線を村人達へ向け、



「ここで何してるんですか?」



と本日何回目かの同じ様な質問をしました。



「それと、あなた達も」



男が視線を向ける先には人間達と仲良くする、色とりどりの鬼達の姿。



鬼達もこちらへ視線を向けました。




< 295 / 525 >

この作品をシェア

pagetop