一筋縄では逝かせない★



「ちょ、ちょ!あれって…」



桃子は犬とじゃれるのをやめ、向かってくる影を見ます。



「「「キジ!!」」」



その姿はいつの日かはぐれたキジでした。



「ああー、皆さん。ほったらかしにしてくれてどーもありがとうございましたー。」



「(グレとるし…)」



キジは虚ろな目をして3人の方に視線をやります。



「おっ、お前何やってたんだよ?」



「えー?何って…置いてかれて彷徨ってたに決まってるじゃないですかー。でもそのお陰で面白いこと見つけちゃったんですよ?」



キジは普段見せないにんまりとした笑みを浮かべてふふっと笑います。



「それって何…?」



「それはですねー…」



キジの話はこうでした。



キジは3人を探そうと空を飛んでいました。



すると何やら下の方で声がします。



3人かと思ったキジは覗き込みましたが、実はそれは…



「知らない人だったんですよ!」



「…だから?」



「だーかーらー!僕たち以外にこの森に人がいるってことです!無人島だったはずのこの島に…」



キジは自慢気にこう語りました。




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