一筋縄では逝かせない★
「ふっ…可笑しいから笑ってるんですよ。笑わせてくれる…」
「男さん…?じゃあ本当に?」
鬼は今にも泣きそうな顔で男を見ました。
「やっと気付きましたか。演技するのも大変でした」
男はやれやれといった風に首を振りました。
「お前が…?何故この島を襲った!?」
ズイっと鬼の頭は男に近づきました。
「―何故かって?ああ、鬼を見ているだけで気分が悪くなる…」
訳ありな雰囲気に辺りはざわめきました。
「…昔この島にも人間が暮らしていたのを知ってますか?」
「いや」