一筋縄では逝かせない★
「木の実木の実…って全然ないじゃねぇか!!」
猿はちっ、と舌打ちして言いました。
「おっかしいのー…」
王様は相変わらずにこにことやわらかな笑顔を浮かべています。
「…っおい!また何か考えてんじゃないだろうな!?」
猿はそんな王様の胸ぐらを掴んで揺さぶります。
「ぱーどぅん?」
「……ぁー…何か今俺突然どっと疲れたわ…」
「…あ」
その時、おじいさんが驚いたような声を漏らしました。
「どうした?…あ…畑…??」
目の前に広がったのは広大な畑。
ちゃんと手入れがされているらしく、とても綺麗な状態です。
「梅…スイカ…桃……」
おじいさんはそんな畑を見て、ぽつりと呟きました。
「え…?あ…!?まさか…!!」
猿は何かに気づいたように大声で叫びました。