一筋縄では逝かせない★
「二重人格かどうかも定かでないのに、苦しんでましたね…」
男の口の端がくい…と持ち上がりました。
「そんな…」
鬼は震え上がりました。
「あなた方は運が良かった」
男が突然そう呟きました。
「…?何が良いって言うんだ!仲間を殺されたのに!?」
鬼の一人が叫びました。
男の耳へ届いているのかいないのか、男はその鬼ではなく人間達の方を向きました。
「そういえば、何故人間達がこの島にいるんですか?」
鬼は恐る恐る男へ聞きました。