一筋縄では逝かせない★
ハプニング19
くふふっ、と王様は楽しそうに笑いました。
「え―…ちょっと待てよ……!?」
――『―あれは昨日朝食に食べた梅干しの種…あれは昨日昼食後に食べたスイカの種…あれは昨日夕食後に食べた桃の種…あれは…』
猿の頭の中に、夢で見た草むら女の言葉が再び響きました。
「まさか…っ!」
―その時です。
「…っしょっと…今日はこの辺で…」
畑の中から一人の小柄なおばあさんが、んー、とのびをしながら立ち上がり呟きました。
「…んなっ…!」
猿は驚きに目を見開きます。
その隣で、
「…!?」
おじいさんは突然畑に向かって走りだしていました。