一筋縄では逝かせない★
それからどの位時間が経ったでしょうか。
誰一人として動こうとしません。
男が動くのを待っているかの様でした。
すると男が手を合わせました。
それに続いて残りの者達も手を合わせていきました。
やはり男の表情は窺えません。
「―何を考えてたんだ?」
島の表側へ戻る為歩いていると兄にそう声を掛けられました。
「―…挨拶と何か色々です」
「言っちまえばいいのに、気持ち悪ぃ奴だな」
「…」
「…黙るなよっ!!」
男と兄はどつき合いながら歩きました。