一筋縄では逝かせない★
「だから何考えてるのかって聞いてるの。」
「私は桃子さんの家族の話を聞こうと思ってるんですが。それが何か?」
男はしれっとして答えました。
「桃子さんのお母さんって、どんな人だったんですか?」
「ちょっとあんた!」
「教えてくださいよ。」
男はふっと鼻で笑うと桃子のほうに体を向けます。
「…あんたに言う必要なんてないでしょ?」
桃子も同様。
ふっと鼻で笑い男を睨み付けました。
「桃子さんはお母さんとの思い出を、話すことが出来るのですか…?」
「は?あんた何ほざいてんのよ。お母さんとの思い出なんて、いっーぱい…」
途端、桃子は眉をしかめました。