一筋縄では逝かせない★




『そなた…両親は?この家に1人で…??』



男が放ったその言葉に、少年は体を固くしました。



『あ…その…両親は以前二人でどこかに出かけてから帰っていないのです…ぼ…私は祖父母と暮らしていたのですが、しばらく前に二人とも亡くなって…』



『そうか…辛い話をさせたな…すまない』



『…いえ!私はいつか両親が帰ってくると信じていますから!』



少年は明るい笑顔を浮かべて言いました。



男の子が布団で眠っている間、少年と男はたくさん話をしました。




―そして。




『本当に世話になった…かたじけない』



『いえ、とても楽しかったです…こちらこそ、ありがとうございました!』



『そこで、提案なのだが…』



『?』




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