一筋縄では逝かせない★



どれだけの時間沈黙が続いたでしょうか。



「もういい!」



「お兄さん!?」



沈黙を裂く様に兄が叫びました。



「俺達も寝ようぜ!」



「「はあ!?」」



兄の突然の提案にキジと犬は間抜けな声を上げました。



「何言ってんだよ!熱出てんだろ!?」



「悪化させちゃいますよ!」



正当な答えで2匹は反論しました。



「いいんだよ」



そのまま兄は鬼の近くへ行き、地面に寝転がりました。



「若なんだから、もう少し抵抗しろよ…じゃなかった。いいのかよ!?」



「う〜ん…けど僕達だけでは運べませんしね…」



2匹の出来る事は一つでした。



たちまち4つの寝息が重なりました。




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