一筋縄では逝かせない★
「あいつ見付かんねぇな…」
「お頭の為にも見付けないと」
「そうだな!俺達にはこれ位しか出来ないし」
男を探しに出た鬼達の中のひと班は一層意気込みました。
「見付かんねぇな」
「見付からん」
「見付けられん」
3人の鬼は溜め息混じりに吐き出しました。
「足痛い…自分達の島なのに…」
「ちょっと休憩…」
「おい!座り込むなっ…何か聞こえる…」
3人の鬼のうちの1人が急に立ち止まり耳をすましました。
「何か聞こえないか?」
耳に手を当てたまま、あとの2人に聞きました。
「確かに…」
「ヤバイ感じのが…」
2人の鬼も口々に呟きました。
そのまま3人はじっと耳をすましました。