一筋縄では逝かせない★
鬼ヶ島の墓の前は尚も静けさに包まれています。
「(ここにいるのは、俺達と兄・犬・キジ。という事は残りは男・妹・ババア…判りきった事なのに何故隠れる?)」
お頭は耳を研ぎ澄ましました。
耳だけに神経を集中させます。
「(埒があかんな)おい!」
「え?あ!何ですか!?お頭!」
お頭はすぐ近くにいた鬼に話し掛けました。
「耳貸せ」
「え、はい」
「今から言う物を持ってくる様皆に伝えて持ってこさせろ」
「まずは…」
コソコソとお頭は鬼の耳に何かを吹き込みます。
「判ったか?行ってこい!」
バシンッと鬼の背中を叩き、鬼に託しました。