一筋縄では逝かせない★
ハプニング30
―と、その時。
「…追いついたー!!」
「いやー、全力で走った甲斐があったわい!」
「お前は走ってないだろが!……って…あ」
「??」
「あそこにいるのって…」
驚いて呟く猿の言葉に、
「そうなんじゃよー!きっとみんな悪人退治の作戦会議中なのじゃー!!」
「…いや、そうは見えねぇけど」
「飛び込むのじゃ!」
「ちょっと待て!」
「なんでじゃー」
猿は畑おばあさんと一緒におじいさんを押さえつけました。
「…突然飛び込んで得体の知れない奴らも混じってたらどうすんだよ…明らかに人数おかしいじゃねぇか…!」
「…偵察じゃぁ♪」
「うぉぃちょっとちょっと!話聞いてた!?近づきすぎんじゃねぇよ!!…っちょ…っ!?」
その瞬間、焦った猿が石につまづき、おじいさんを突き飛ばすような状態になってしまいました。
「……っわー……!」
猿は地面に倒れこみながら、嫌な予感をひしひしと感じていました。