一筋縄では逝かせない★
「何しにきたか教えてほしいのかの?」
お頭の苛立ちさえ、おじいさんにとっては小さきもの。
「わしらはー…えーっと…あの猿に追われーの、ケンカしりーの、離ればなれになりーの、合流しりーの、ケンカしりーの、離ればなれになりーの、合流しりーの、ケンカしりーの…って感じじゃっ★」
「(ケンカしてばっかじゃねーか…。)」
なにやら楽しげに呟く姿はどう見ても、この場にふさわしくありません。
「とにかく、わしらは知らず知らずのうちにここにきて、こうなってるというわけじゃ。」
「(前振りなげー…)」
公衆から思わずため息がもれます。
「なにか文句でも?」
「じゃあこの男はどうしてここにいる?」
そう言ったお頭を静かに睨み付けたのは、まったく関係ないはずのおじいさんたちが連れてきた畑おばあさんでした。