一筋縄では逝かせない★



「…ふっ!」



畑おばあさんは短く息をつくと、



「うっ…わぁぁ…!!」



周りが数歩後退るほど勢い良くおじいさんをビンタしました。



「……」



あまりの衝撃に声も出せないおじいさんを、



「…あんたねぇ!」



畑おばあさんはきっぱりと、でもどこかに弱さを隠したような口調で怒鳴り付けました。



「今さら何!?…もう遅いのよ!今あんたは誰のことを一番に考えるべきなの!?…分かってんでしょ!?じゃあそうしなさいよ!いつまでもぐだぐだぐだぐだ……わたしは平気よ!あんたなんかの力借りなくたってちゃんといろいろ受けとめる!」



だって…と畑おばあさんは一度言葉を切りました。




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