一筋縄では逝かせない★
「!?あなた、どうしたのよ…」
「はひはへふは?」
「今のその状態の事よ…」
桃子は顔中にお菓子のかすを付け、緑茶の香りをほのかにさせるキジを指差しました。
「ほほはへんへふは?」
「もういいわ…話しにならない…」
桃子は諦めて進もうとしますが、
「おかきが落ちてない…まさか…」
「(ゴクン)なんなんですかね、この森。僕が和菓子が大好物なのを知っての事でしょうか」
と、まだ少し食べかすの付いた顔でニコニコ話しています。
「この、キジ野郎!!てめぇ何食ってやがる!!!私の計画が台無しだわ…」
「え、桃子さんだったんですか。ありがとうございます」
桃子は泣きたくなりました。
こんな事をしているうちにも、おじいさんはどんどん奥へ進んで行きます。
その後ろ姿はもう見えません。