一筋縄では逝かせない★
「…」
左へ3歩。
「……」
右へ3歩。
「………」
また左へ3歩。
「……っぁぁぁぁ!」
女神は池のすぐ傍をうろうろしながら悶えていました。
「私は!池の女神だから!池から離れることは…できないのね!」
池から離れようと足を踏み出すと、くぃ、と軽い力で身体が押し返されるのです。
「…何よ…何よ何よ何よ!この池の王が絶対絶命のピーンチ!って時に何なのこの半端なく非合理的なシステム!!」
…ま、王様の自業自得なんだけどさ、だから別にほっといても構わないんだけど…さ、と口では言いながらも、女神の表情は晴れません。
「…お助けしましょうか?」
その時、女神の足元から可愛らしい声が聞こえました。