一筋縄では逝かせない★
ハプニング34
「…もっしもしカメよーカメさんよー…世界のうっちでー…お前ほどーっ…♪」
ミッシェルの可愛らしい声が森の中に響き渡ります。
「あっゆみーの…のろいー…もーのはないーっ」
そこでふと、ミッシェルは歩みを止めました。
「…えーと、いい加減どっちに進むか決めなくっちゃー☆」
これまでは特に考えもせずに進んでいたようです。
「任せてくださいよ、ったって僕には別に超能力とかもないし、そんな簡単には見つかるはずないもんなぁー…」
それにさ、と続けて呟くと、
「…どーしてこんなにのろいのかーっ……だもん」
いくらミッシェルがカメの中で歩くのが早いとはいえ、
「…まだ見える」
振り返ると、女神が複雑な表情で自分を見つめているのが目に入りました。