一筋縄では逝かせない★



「―ほら、そこだ」



「…」



自分より10位年が上だろう男(以下:家来)の指差す方向に新船長は目を向けました。



誰にでも直ぐ鬼ヶ島だと判る様相の島に、船長は何故か言葉が出ません。



「…あれ?おかしいなぁ…、終わったら降りた場所と同じ所に居る様言われてると思うんだけど…」



指定場所には人っ子一人いません。



「ちょっと回ってみるか」



おかしいなぁと呟き首を傾けながら家来と船長は、島の周りを船で回り始めました。



「どうかしたか?黙り込んで」



「いえ…」



不気味だぞと軽く笑う家来の声がするまで船長は、声を出す事を忘れていました。



「(判らねぇが、嫌な予感…胸騒ぎがする…)」



船長は船を操作しながら眉間に皺を深く作りました。




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