一筋縄では逝かせない★
「これ!」
「…はぁ?何ですか?あの、今は箱の説明を…」
「これ!覚えてない?ほら、家族3人で撮った…」
「そ、そんなに近くちゃ見たいものも見えませんよ!」
畑おばあさんは男へ突進するのではないか、という速さで駆け寄り、写真を叩き付けました。
「…」
気迫負けした男は、渋々写真を見ました。
「…ねぇ、思い出さない?家族3人、初めての共同作業だったわね。さあ!思い出すのよ、箱が使えない今、脳に皺を深く刻み込んでフル回転させるのよ!」
畑おばあさんの後ろには、メラメラと炎が見えてきます。
「…少々静かにして頂けますか?脳に皺刻んでるので」
「あ、すみません…」
畑おばあさんは一瞬で、鎮火されました。