一筋縄では逝かせない★
「…へえっ!桃子さんも箱の話聞いてたんだ!」
ミッシェルは目を真ん丸にして、桃子を見ます。
「(失礼ね…。)」
「うんっとねえ。やっぱり、気配は2つ感じるよ。それに、すごく近い。」
ミッシェルは誰にもばれないように家来を睨み、言葉を続けます。
「…殿様たちと合流してからだ。強く、感じるようになったのはさ。」
「じゃあ、あの3人の中の誰かが本物の箱を持っててなおかつ牢屋から抜け出したやつってことよね?」
桃子は自分の身体を自分でギュッと抱き締めて、少し想像した様子をかき消しました。
「…そーなるねっ!」
ミッシェルはのんきなもんです。
「だったら何ですぐ調べないのよー…。」
桃子はため息をついて途中で合流した3人を順番に見ていきます。
「(…殿様、てことはたぶんないわ…よね?)」
そして1人ずつ、色んな情報を思い出していました。