一筋縄では逝かせない★
「みんな…何しているんでしょう…?」
「ああ…。」
最近ずいぶんとご無沙汰だった犬とキジは慌ただしく動いているみんなの中で小さく呟いていました。
「とりあえず、黒い箱が2つあるってよ。」
「…らしいですね。」
桃子と兄の会話を耳にしながら呆れ顔です。
「いちいちめんどくせえ…」
「ええ。」
「お前さ、おれの話、ちゃんと聞いてる?」
「…ええ。」
それでもキジはどこか違うところを見ているばかりです。
「…キレるぞ。」
「……ええ。」
犬は自然とキジの視線をすすす、と追っていきました。
「(ミッシェル…?)」
「ミッシェル、何であんな険しい顔してるんでしょう…?」
そしてそのミッシェルの視線の先には、やはり家来の姿がありました。