一筋縄では逝かせない★



「…っそーだ殿様!すっかり忘れてた!!」



「あ…あの人身体弱いんじゃないですか!?こんな冷たい水の中に長いこといたら大変なことに…っ!」



「どこだよ一体!?くっ…そ、水が揺れて中が全然見えねぇ!」



「だからミッシェル2号が…」



「そいつが信用ならんから言ってんだろ!たかが亀ロボットに人命救助ができるか!」



「ロボットじゃなくてミッシェル2号!」




「…んな無駄な言い争いしてる暇があったら殿様探してくださいよっ!!」



キジの叫び声に、不毛な言い争いをエスカレートさせていた面々はまたやっちまった…と渋い表情を浮かべました。



「…あ!あそこに見えるの…殿様が着てた服の色に似てない!?」



視力には自信がある桃子が水面のある一点を指差しました。



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