一筋縄では逝かせない★



家来が鬱々としていたその時。



―プルルルルルル



どこからか、機械音がしました。



「(こんな海の中で…)」



家来は音の発信源を求めて辺りを見渡しました。



「もしもーし」



「は…?」



声のする方を向くと一匹…いや、一体のカメが電話をしていました。



よく目を凝らして見てみると、受話器はどうやら甲羅の中から伸びている様でした。



家来はちょっといいなと思いました。



「どうしたのー?…え、じゃあいいんじゃない?戻して。…あはは、こっちのが厄介だよー、うん、ミッシェルによろしくー」



何事もなかったかの様に電話をしていたカメは受話器を甲羅の中へ戻しました。



一連の流れを見ていた家来は現代技術の進歩についていけなくなりました。






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