一筋縄では逝かせない★
「…家来?」
桃子はあっと声をあげると閃いたようににっこりと笑います。
「桃子、忘れてただろ。」
「やーね。お兄ちゃん。そんなんじゃないわよっ。」
うふふ、と小さく微笑んでから一変して、表情を黒色にします。
「(…ちっ。ったくどこいったのよ。あいつ、どこからどこまでも果てしなく迷惑かけやがって。)」
「そいえばミッシェル。お前の分身のロボットは?」
そんな桃子の様子にも気付かずに犬はミッシェルに問いました。
「ミッシェル二号だよ。」
「はいはい、で?」
「たぶん海の中。通信してみよっか?」
なんてハイテクノロジー。
ミッシェルは通信を開始します。
ピピピー…
「…出ませんねえ。」
ミッシェルは口元を少し上げて、まずい、とでも言いたげにみんなの方を振り返りました。