一筋縄では逝かせない★
「すごいじゃない!馬鹿キジ!あんたもなかなかやるのね。馬鹿キジからアホキジにランクアップさせてあげるわ!」
桃子は高らかに笑い、キジは少しだけ微笑みました。
(なんでだろう…。僕は何もやってないのに…。まあ馬鹿呼ばわりされるよりはアホのがいいかな。っていうか桃子さんの方が僕よりよっぽど馬鹿だと思いますよ…なんてねー…)
キジは心の中で呟きました。
「あっ、あんた今あたしのこと馬鹿って思ってたでしょ。」
「え…(なんで分かったんだろう…。)そんなこと思ってませんよ!」
キジは無駄に優れている桃子のカンを恨みました。
「まあいいわ。あんたなんか本当はこの炎で焼き鳥にしちゃいたかったけど、そんなことしたらあたしの足が無くなるわ。」
桃子はぶつぶつ文句を言いながら目の前で燃え盛っている炎を見上げました。
すると。
どんどん炎が小さくなっていきます。
「ちょっと待った!…向こう側に誰かいない?」
桃子は青白い顔でキジにたずねました。