一筋縄では逝かせない★



猿と鬼が何やら話している頃…



おじいさんはすぴょすぴょ夢の中。



これは短い物語。



そしてどーでもいい物語…



『只今から、犬さんとおばあさんの婚約パーティーを行います!』



おじいさんはびっくりして声もでませんでした。



『ありがとよ!じじいも来てくれるなんて驚きだぜ!』



犬がグラスを高く上げ、乾杯の合図をします。



『本当にぁりがと。まさかおじいさんまで来てくれるなんて…。』



おばあさんも涙ぐみます。


そして…。



『かんぱーい!!』



おばあさんと犬は結婚してしまったのです。



自分がお菓子に夢中になっていたために…。



『おじいさんには本当に感謝するわ。おじいさんがいなきゃ犬とも会っていないんだから…。』



おじいさんはもちろん納得がいきません。



『だってわしらは愛し合っていたはずじゃ…。』



『飽きたのよ。桃子もめんどーだし?』



おばあさんはケッと吐き捨てると犬と話しはじめました。



(なぜじゃーーー!ふざけるなーーーー!)



おじいさんはどたどた暴れますが、すぐに警備員に連れていかれました。



『おばーさーん!』



おじいさんは泣きました。



『うぅっ…。』



おじいさんはこの夢でおばあさんの大切さに改めて気付かされたのです。



「おばあさん…。」



おじいさんは小さな声で呟きました。




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