一筋縄では逝かせない★
「やー。儲かった儲かった。」
細い砂利道を歩いているのは桃印の旗を持った、長身の男。
「やっぱ、この世界。人間第一だな!」
男はにひひっと人懐っこい笑みを見せ、足元の石を蹴りました。
「さあーて。次はどこの村に乱入するかなあー!」
これまた桃印のついたハチマキをギュッとしめ、男は気合いを入れ直したようでした。
「まずは…。あの森をぬけるかな…。」
目の前にある森を見上げ、男は呟きます。
そしてふっと寂しそうな顔を見せました。
まるで、何かを抱えているよう。
また、強がっているようにも見えました。
「よーし!行くか!」
男はゆっくりと森に入っていきました。