一筋縄では逝かせない★
「なんて野郎だ…!」
猿は拳を地面に叩き付けました。
「けど、そんなに悪い人には自分は見えませんでした…」
「は?島を滅茶苦茶にされて、仲間も殺されたのにか?」
鬼はビクッと体を震わせました。
「それはそうですけど…何か泣いてるみたいだったから…」
「はぁ!?もう訳判んねえ!!」
猿がキィー!と顔を真っ赤にさせ、顔を掻きむしっていると、
「ばあさん…」
「!?」
おじいさんがムニャムニャと小さな寝言を呟きました。
猿はそれを聞き逃しませんでした。
「はぁ!?もう訳判んねえー!!」
猿は絶叫しました。
鬼はおろおろ、置いてきぼりです。