一筋縄では逝かせない★
桃子とキジは地面の跡をたどって先へ先へと進んでいました。
と、その時。
「はあぁ〜…」
どこからか溜め息が聞こえてきました。
「…な…何??」
「何でしょう…?」
二人が声のした方へ向かっていくと…
「あ…!」
猿が目ざとく二人を発見し、大きな声を上げました。
その声に、
「おじいさん!?」
「若っ!?」
溜め息の発信源二人が期待を込めた眼差しで顔を上げましたが、
「あぁ…」
すぐに興味をなくしたようにどこかへ視線を逸らしました。
「こっちだってあんたらなんかに会いたくなかったわ!」
その態度に桃子はキレました。
「すいません、何か期待を裏切ってしまったようで…。実は今、猿とおじいさんが付けたらしい地面の凹みをたどっ…」
丁寧に話し掛けたキジは、
「余計なこと言うんじゃねぇこのクソキジ!!」
「…ふぐっ!!」
桃子の回し蹴りを食らって倒れこみました。
「おじいさん…!?」
案の定、おばあさんはとてつもなく敏感に反応しました。
そして、
「凹みって…あ!あれをたどればおじいさんに会えるのね!!」
地面の凹みを見つけるやいなや全速力で走りだしました。
「ま…待ちなさいよ!!」
「は…走るんですか!?」
「俺正直ジジイとかどうでもいいんだけど…」
「わ…若にも会えますか!?」
4人も慌てて後を追います。