一筋縄では逝かせない★



「鬼さんや、その金棒をワシに貸してもらえんか?」



おじいさんは穏やかに微笑んで言いました。



「えぇ、いいですけど…?」



鬼は不思議に思いながらも、おじいさんに金棒を貸してあげました。



金棒を受け取って、おじいさんは即座に走り出しました。



「許すまじー!成敗じゃー!!天誅じゃー!!」



ブオン、ブオンと風を切る音を金棒から鳴らしながら、おじいさんは木の隙間を駆け抜けて行きました。



「おい!じいさん!!」



猿と鬼は、呆気にとられながらも追いかけて行きました。




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