君の全てが・・・
「わっ!!俊君?!」
『ちょっと来て!!』
そう言って俊君は、
呆然とするクラスの
皆の横を通り抜けて、
空き教室まで連れてこられた。
「俊君?!急にどうしたの?!」
『あ!!ごめん!!』
と、申し訳なさそうに誤る
俊君に、私はもう一度尋ねた。
「なんでこんな所に??」
『ゆっくり話し聞きたくてっ』
「話って??」
『・・・健と・・・』
「ぁあ、別れたって事??」
言いづらそうにしていた、
俊君の代わりに私が答えると、
俊君は、罰が悪そうに頷いた。
『なんで、別れたの??』
「何でって・・・もともとあいつにとって、私はただの暇つぶしだったから。・・・かな??」
『・・・え??』
俊君は、少し眉を顰めて
聞き返してきた。
「朝、見ちゃったの。」
『何・・・を??』
「健が女の人とキスしてるの。」