君の全てが・・・
ある日、
紗菜ちゃんは1人で
教室へ入ってきた。
皆が皆、驚いた顔をしていた。
『おはよ皆!!』
そういった顔の紗菜ちゃんは、
今にも泣き崩れそうだった。
『紗菜??城谷は??』
紗菜ちゃんの親友の椿ちゃんが、紗菜ちゃんへ聞いた。
「ん??ああ!!別れた!!」
・・・え??
そういった紗菜ちゃんの顔は、苦しそうに歪んでいて、余りにも痛々しかった。
その言葉を聞いた瞬間、
俺は無意識のうちに
紗菜ちゃんを連れ出し、
近くの空き教室まで来ていた。