草食系肉食男子と夢子チャン
俺に期待するより尚人がいんだから…。



尚人のメンツが立たねぇじゃねぇかよ…。



「若様の母親は復讐してんだよ。だからスミス家の御曹司に近付いて子供を計画的に産んだ。女だけどな。」

「それで俺は…。」

「まぁ、聞け。3年前に親父の書斎で若様の母親との電話記録を見つけた。その後のやり取りをこっそり聞いてみたらやっぱりお前が欲しいって話しだったわ。」

「俺も忙しい奴だな…。」

「両家とも血縁者が跡取りって歴史があるからな。だから簡単に娘の婿をって訳には行かないらしい。尚人なんて決断力もなければ頭もわりぃ。だから若様が必要なんだよ。」



頭がイイのも罪だな…。



でもこれを生かすしかナイのか…。



「二人で親共のアホ面拝もうや。」

「乗った。零、まず俺は高校を卒業する。その前に今月中に母親に会いに行くから。」

「バレねぇように夢チャンでカモフラだな。」

「あぁ、でも夢子を利用するのはイヤだ。」

「わかってる。頑張れよ若様。」



任せとけ…。



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