草食系肉食男子と夢子チャン
頑張って我慢しても涙は勝手に溢れて来た。



「心配してねぇわけじゃねぇし…」



リツらしくナイ弱気な声とメガネの奥の悲しそうな目…。



卑怯だよそんな顔…。



怒ってたあたしが子供みたいじゃん…。



「こんな事させたくてそばに置いといてんじゃねぇんだけどな…」



そういって耳に触れるリツの手にドキッとした。



初めて弱いリツを見た…。



「何て言うとでも思ったか!!他の男に穴なんて開けさせてんじゃねぇよ!!」

「痛っ!?」

「バカヤローが…」



プチッと外されたピアス…。



ジンジンするのは耳だけじゃなく心もだ…。



リツが妬いてる…。



そのまま手を握られて校舎を出て車がある駐車場に来た。



無言のまま運転するリツを横目で見てあたしも何も言えない…。



着替えてないリツはそのまま家に帰るみたいだ…。



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