草食系肉食男子と夢子チャン
リツが帰って来たのはあたしがお風呂から出た時だった。



「夢子、ビール」

「あたし寝る…」

「は!?」

「おやすみ…」



何も言ってくれないんだろうし…。



今は顔見てたくないもん…。



寝室に向かうあたしの腕を掴んだリツ…。



「起こったりしてんの?」

「別に」

「ムカつくんだけどその態度」

「知らない!!リツの事なんか…何にも知らないもん!!」

「言いたい事あんなら言えよめんどくせぇ!!」



何でリツが怒るの!?



今はあたしが怒ってるんだよ!?



「リツ…お見合いしたんでしょ!?」

「だから?」

「何で彼女のあたしが知らないの!?」

「言う必要なくね?どうせ断るんだし」

「知らないもん!!」

「無駄に揉めるなら黙ってた方がイイ事だってあんだろ!?」



無駄って何!?



あたしだってリツのお家の事とかそれなりに考えられるもん!!



なのに無駄って…。



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