草食系肉食男子と夢子チャン
会社の中にスタジオまであるんだ…。



ブルーの背景の前に立つあたし…。



プロのカメラマンさんとかスタッフの人とか…。



めちゃくちゃ緊張するんですけど…。



「り、リツ!!」

「ん?」

「あたし笑えない…。」

「バカか。笑ってる顔なんて望んでねぇよ。」

「えっ!?じゃあ…。」

「後ろ向いて振り返るようにカメラ目線。少し足開け。」

「こう?」

「あぁ。うまく行ったらご褒美やるからな?」



何くれるの!?



何か買ってくれるのかな…。



カメラよりもそれが気になった。



「ん~と、次はこれ被って…。視線は俺な?」



キャップを被らされて横にいる律汰君を見た。



あたしから目を離さないでジッと見られてる…。


その律汰君の瞬きとか少し笑う口元…。



ダテメガネを外す仕草とか…。



すべてにおいてセクシーだ…。



「ハイ、お疲れ様でした~。」

「へっ!?もう終わりですか!?」



あたし立ってただけ…。



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