プライベート・スカイ
考えるとますます分からなくなる。

アズマに会わなきゃ!

あたしはまたチャリに乗り、目的地に向かった。

生暖かい風が気持ち悪い。

緊張と、不安…

少し頭の中は真っ白だった。

自分が告げた時間よりも少し早く公園に着いた。

言われた通り、人が居ないか見ながら来たけど…大丈夫みたい。

自分でも分かるくらいにキョドりながら、公園に入り頼りない外灯の周りでキョロキョロしていた。

…夜の公園って…怖っ…どこに居るのぉ…?

「…オイ、電話してきたのはお前?」

「!?」

ビ…ビビったぁ~

声がした方を見ると暗闇から男が顔を見せた。

───えっ…
アズマって…この男?こんな男なの?

イメージしていたのは…お兄ちゃんを知っているのだから同じ歳くらいの人だと思ったのに

これは───



カチッとしたスーツにちょっと薄い頭。これは完璧にリーマン…

頭のうっすーいリーマンはジロジロあたしを舐め回すように見ていた。

「言ってた感じと違うなぁ~…まぁ、いいや。ニ万でいいって言ってたよね。ホテル行こうか?」

───はぃ?

あれっ、ちょ…ちょっと待て!
なんか違くない?!

違うよねぇ!?

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