プライベート・スカイ
さっきまでの怖さはなくなっていた。代わりに私の頭の中にある怒りが、私を動かす。
メイクをして、服を着替えてさっさと家を出た。
彼女に教えられた病院に着いて、玄関で立ち止まった。
ここよね?
ってか、なんであの人入院なんかしてるの?病気?
彼女──あの美夜とかって人に対して怒りしかない。
頭も冷めないまま彼女の病室に向かい、ドアをノックをして中に入った。
「織江礼奈ですけど」
「貴女が…ふぅん、私が成田美夜です」
彼女の視線が嫌だった。何からなにまで自分と比べるような視線。
彼女は入院中って事もあって、多分すっぴんなんだろうけど綺麗な肌で
正直美人だった。
そして品があると、同性から見ても分かった。
これが透依の彼女…
私と180度違って、自分に対して自信のある女性。
「私、貴女のせいで死のうと思ったのよ」
そう言って手首に巻かれた包帯を私に見せた。
──リスカ。
「そんなの、何か自慢になるんですか?」
「何よそれ」
「それじゃただの当てつけじゃないですか。彼を引き留めておきたいからつけた傷だって、誰が見てもわかりますよ。
私に見せて同情されたいからですか?」
メイクをして、服を着替えてさっさと家を出た。
彼女に教えられた病院に着いて、玄関で立ち止まった。
ここよね?
ってか、なんであの人入院なんかしてるの?病気?
彼女──あの美夜とかって人に対して怒りしかない。
頭も冷めないまま彼女の病室に向かい、ドアをノックをして中に入った。
「織江礼奈ですけど」
「貴女が…ふぅん、私が成田美夜です」
彼女の視線が嫌だった。何からなにまで自分と比べるような視線。
彼女は入院中って事もあって、多分すっぴんなんだろうけど綺麗な肌で
正直美人だった。
そして品があると、同性から見ても分かった。
これが透依の彼女…
私と180度違って、自分に対して自信のある女性。
「私、貴女のせいで死のうと思ったのよ」
そう言って手首に巻かれた包帯を私に見せた。
──リスカ。
「そんなの、何か自慢になるんですか?」
「何よそれ」
「それじゃただの当てつけじゃないですか。彼を引き留めておきたいからつけた傷だって、誰が見てもわかりますよ。
私に見せて同情されたいからですか?」