プライベート・スカイ
可哀想だなんて思ってない。

でも、あたしなら話しを聞いて、何か力になれるんじゃないか?とは…思っていた部分もあって

それが図星だったからズキンとした。

「そんな事思ってないよ…」

「誰にも言えない事があるから皆、苦しんでる。それを初対面の、信用できるかどうかも分からない人に簡単に話せますか?

あなたみたいに、ちょっと人を見下したような顔をしながら近づいてきた偉そうな人間に

いきなり心を許せるんですか?」

「…」

言われてみれば、普通警戒する。
そう…なのかもしれない…

言われて初めて気づく事ってたくさんある。

誰かの為を想ってした行動や言葉が裏目に出ること。

あたし…同情してたのかなぁ…

ドラッグをやらなければならなかった弱い心の人に対して。

可哀想って思ってたのかなぁ…

「今まで誰かを救ってきた事があります?

あなたが想う大切な人を救えてますか?

少なくとも、今のあなたに私は悩みを打ち明けたり信用する事はないですよ」

「…」

「じゃ…帰りますから、もうSweetPainに関わらない方が、きっとあなたは幸せですよ」

何にも言い返せず、委員長が去っていく姿をジッと見ていた。
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