プライベート・スカイ
自分が考えてもみなかった事を言われた気がして、あたしは頭が真っ白になってしまった。

とりあえず…仕事に行かなきゃならないし

チャリ飛ばして家に帰り、着替えてメイクを直して

仕事に行った。







「ちょっと!アマゾン!聞いてんの?!」

「えっ…な、なんだっけ…」

「お客さんにタバコ頼まれたんじゃなかったの!?持ってこないからってお客さん、怒って帰っちゃったわよ!!」

「あ…うん…ごめんなさい」

「もう!ホント気が利かないんだから!」

──ユリちゃんに怒られるのは慣れてる。

確かに周りに気配りが足りないって自覚してるけど、なかなか上手くできないんだもん。

あんまりにもユリちゃんに怒鳴られてるあたしを心配したのか

レイナちゃんが間に入ってきた。

「ユリ、落ち着いてよ。そんなに怒鳴らなくてもいいじゃない」

「レイナ!だって言ってもやらないのよ!お客さんからのクレームが入らないように

アマゾンのテーブルとか見て、気づいたら声かけたりしてるアタシがバカみたいじゃない?!」

「ユリも頑張ってるのは分かるけど…みんなで出来る事から一つずつクリアしていこ?」

< 207 / 379 >

この作品をシェア

pagetop