プライベート・スカイ
昼間の『委員長』が言ってたみたいに、あたしも今のレイナちゃんみたいな顔してたんだろうな。

確かに上から目線。

たくさんのものを失って、傷ついてきたのかもしれないけど

ベースはあたしよりもたくさんのものを持ってるくせに…

───レイナちゃん



なんでSweetPainなんか持ってたの?

これ以上、何が欲しいの?

貴女には必要ないじゃない。願えば手に入るのに…

「一人一人の売り上げも大事だけど、やっぱりお店あっての事だから

お店の雰囲気作りはみんなでやらなきゃだよね?

…雨峰ちゃん?」

分かってるよ!あたしだって上手くやりたい!

これでも努力してるの!

「雨───」




   パシッ!!


あたしの顔を覗き込んできたレイナちゃんの頬を

あたしはムカついて叩いた。

叩かれた頬を手で押さえながら、レイナちゃんは驚いてあたしを見ていた。

「…雨峰ちゃ…ん」

「アマゾン?!何やってんの!?なんでレイナを殴るの?!逆ギレ!?」

「…うるさいんだよ」

「ハァ?!なにお前──」

ユリちゃんがスゴい顔をした。見た事もないくらい怒りが込み上げてる顔。

あたしはその場から逃げ出した。
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